- 2021-01-26 :
- フード、おやつ
ロイヤルカナンのフードの「+CLT」って何? (2/2)
さて、前回は、ロイヤルカナンフードの「+CLT」とある製品名のフードが、リラックス効果を期待した栄養設計になっていることを学びました。
今回は、それらが病気にどのような効果があるかを記します。
現在、+CLTとあるフードは次の5種類です。
1犬用 満腹感サポート+CLT小型犬用S

2猫用 満腹感サポート+CLT

3猫用 ユリナリーS/O+CLT

4猫用 ユリナリーS/Oエイジング7++CLT

5猫用 ユリナリーS/Oエイジング7++CLTパウチ

1~2は犬猫それぞれ用のカロリーを抑えた体重減量系のフードです。
3~5は猫用の下部尿路疾患(膀胱炎など)をケアする目的のフードです。
ダイエットと下部尿路疾患には、ストレスがおおいに関わっていることが予想されますね。
まずはダイエット。
身体的、精神的ストレスがかかると、コルチゾルという抗ストレスホルモンが分泌されます。
コルチゾルは、肝臓に脂肪や炭水化物の蓄積を引き起こす要因の一つです。
太っていて、ただでさえ肝細胞が脂肪変性やグリコーゲン変性しているのに、ダイエットのストレスでさらに肝臓に追い打ちをかけることになってしまいかねません。
なので、ダイエットはストレスなく行うことが大切なのです。
続いて猫の下部尿路疾患。
下部尿路とは、一般に膀胱と尿道のことを指します。
その部位に生じる疾患を下部尿路疾患を総じて呼びます。
代表的なのは膀胱炎ですね、
ある報告によると、下部尿路疾患の55%は特発性膀胱炎だそうです。
特発性膀胱炎の病態は複雑で、内的要因(身体内の要因)と外的要因(身体外の要因≒飼育環境)が関連し合っています。
特発性膀胱炎は、全然改善しなかったり、何度も再発を繰り返すこともあります。
外的要因の一つに猫にストレスがかかっていることがあります。
多頭飼育していたり、肥満だったり、神経質で怖がりだったり、水分摂取量が少なかったり、運動量がすくなかったり、
ストレスとなり得るものは様々です。
なので、下部尿路疾患、とくに特発性膀胱炎の管理には、なるべくストレスを軽減することが重要なのです。
今回は、それらが病気にどのような効果があるかを記します。
現在、+CLTとあるフードは次の5種類です。
1犬用 満腹感サポート+CLT小型犬用S

2猫用 満腹感サポート+CLT

3猫用 ユリナリーS/O+CLT

4猫用 ユリナリーS/Oエイジング7++CLT

5猫用 ユリナリーS/Oエイジング7++CLTパウチ

1~2は犬猫それぞれ用のカロリーを抑えた体重減量系のフードです。
3~5は猫用の下部尿路疾患(膀胱炎など)をケアする目的のフードです。
ダイエットと下部尿路疾患には、ストレスがおおいに関わっていることが予想されますね。
まずはダイエット。
身体的、精神的ストレスがかかると、コルチゾルという抗ストレスホルモンが分泌されます。
コルチゾルは、肝臓に脂肪や炭水化物の蓄積を引き起こす要因の一つです。
太っていて、ただでさえ肝細胞が脂肪変性やグリコーゲン変性しているのに、ダイエットのストレスでさらに肝臓に追い打ちをかけることになってしまいかねません。
なので、ダイエットはストレスなく行うことが大切なのです。
続いて猫の下部尿路疾患。
下部尿路とは、一般に膀胱と尿道のことを指します。
その部位に生じる疾患を下部尿路疾患を総じて呼びます。
代表的なのは膀胱炎ですね、
ある報告によると、下部尿路疾患の55%は特発性膀胱炎だそうです。
特発性膀胱炎の病態は複雑で、内的要因(身体内の要因)と外的要因(身体外の要因≒飼育環境)が関連し合っています。
特発性膀胱炎は、全然改善しなかったり、何度も再発を繰り返すこともあります。
外的要因の一つに猫にストレスがかかっていることがあります。
多頭飼育していたり、肥満だったり、神経質で怖がりだったり、水分摂取量が少なかったり、運動量がすくなかったり、
ストレスとなり得るものは様々です。
なので、下部尿路疾患、とくに特発性膀胱炎の管理には、なるべくストレスを軽減することが重要なのです。
- 2021-01-26 :
- フード、おやつ
ロイヤルカナンのフードの「+CLT」って何? (1/2)
ロイヤルカナンのベテリナリーダイエットシリーズ(病院専売)には、製品名の最後に+CLTと付いているものがあります。
今回はこの「CLT」について記します。
CLTは何かの頭文字です。
まず「C」は、カゼイン(英: casein)のCです。
加水分解ミルクタンパク(加水分解α1トリプシンカゼイン)という形でフードに含まれています。
これが、神経細胞のGABA受容体にくっついて、
GABA活性が増し、
塩素イオンが神経細胞内に流入し、
精神安定作用につながります。
次に「LT」は、L-トリプトファン(英: tryptophan)のLTです。
トリプトファンは犬の必須アミノ酸の一つで、セロトニンやメラトニンの原料となります。
トリプトファンを多く含む食品はいろいろありますが、前出のカゼイン(牛乳のタンパクの主成分)もその一つです。
セロトニンは、脳の興奮を鎮めるような働きがあります。
メラトニンは、睡眠を促す物質の一つで、メラトニン不足は睡眠不足に関連しているそうです。
もうお分かりですね。
+CLTと記されたフードは、カゼインとL-トリプトファンを強化して配合されたフードで、リラックス、ストレス軽減、気持ちが穏やかになることが期待されたフードです。
次回は、このリラックス効果のあるフードが病気とどのような関連があるかを記します。
今回はこの「CLT」について記します。
CLTは何かの頭文字です。
まず「C」は、カゼイン(英: casein)のCです。
加水分解ミルクタンパク(加水分解α1トリプシンカゼイン)という形でフードに含まれています。
これが、神経細胞のGABA受容体にくっついて、
GABA活性が増し、
塩素イオンが神経細胞内に流入し、
精神安定作用につながります。
次に「LT」は、L-トリプトファン(英: tryptophan)のLTです。
トリプトファンは犬の必須アミノ酸の一つで、セロトニンやメラトニンの原料となります。
トリプトファンを多く含む食品はいろいろありますが、前出のカゼイン(牛乳のタンパクの主成分)もその一つです。
セロトニンは、脳の興奮を鎮めるような働きがあります。
メラトニンは、睡眠を促す物質の一つで、メラトニン不足は睡眠不足に関連しているそうです。
もうお分かりですね。
+CLTと記されたフードは、カゼインとL-トリプトファンを強化して配合されたフードで、リラックス、ストレス軽減、気持ちが穏やかになることが期待されたフードです。
次回は、このリラックス効果のあるフードが病気とどのような関連があるかを記します。
- 2021-01-25 :
- フード、おやつ
キャットフードの紹介 スキン&コート

本日は、ロイヤルカナンのキャットフード(スキン&コート)を紹介します。
2020年3月に発売された、比較的新しい製品です。
その名の通り、皮膚疾患(かゆみや脱毛等)の猫ちゃんのためのフードです。
皮膚疾患対策を謳い文句としたキャットフードは、あまりお見掛けしない(ロイヤルカナン製品としては初)ので、
発売当初は私は「おぉ!ついに出たか!」と思いました。
初めに一番言いたいことを記します。
皮膚疾患でなくても、スキン&コートを普段使いすることを推奨します!!!
理由は以下に記します。
長文ですので、時間ある方ご覧ください。
ロイヤルカナンのお知らせを引用すると、「スキン&コート」には、以下の特長があります。
1.EPA、DHA、パントテン酸、ナイアシン、コリン、ヒスチジン、リノール酸、亜鉛といった特別な栄養素を配合し、皮膚が本来持つバリア機能の維持や健康な被毛の維持をサポート
2.尿石形成を抑制 (ミネラル成分を調整し尿石の形成を抑制)
3.成長期も成猫期も食べられる
4.フラクトオリゴ糖配合で腸の健康を維持
他にもオススメしたい点があります。
スキンケア系のフードはその配合成分からどれもカロリーが高めになりがちですが、スキン&コートも例外に漏れず、100グラム当たりのカロリーは低い方ではありません。
ですが、この「スキン&コート]は、キブル(フードの粒)の形状をドーナツ形に加工し、摂取カロリーを抑えられて、太りにくくなるように工夫されてあります。
ウェットフード(パウチタイプ)もあるので、なおよろし。
(個人的には、ドライもウェットも食べられる方が、健康や病気に有利と思っています。)
子猫から成猫まで給与できて、皮膚や毛艶の健康に配慮されていて、尿石症や体重の管理までできる万能フードです。最近発売されたキャットフードの中では、健康な猫ちゃんの普段使い用としてオススメフード第1位です。
動物病院専売商品なので、量販店やネットショップでは原則取り扱いがありません。
お買い求めは動物病院にお問い合わせください。
- 2020-10-01 :
- フード、おやつ
犬のウンチ臭に、困ってませんか?
室内犬なら、ウンチの臭いは少ない方がいいですよね。
もしも、あなたが、愛犬のウンチのにおいにお困りならば、フードに含まれる成分を一度検討してみてください。
糖質・たんぱく質・脂質が消化不良を起こしているウンチは、臭いが強くなる傾向があります。
ウンチの検査をしてもらって、消化不良便なら、消化性が高くなるように工夫されたフードが良いです。
ウンチの臭いを低減させるような成分が含まれているフードも良いでしょう。
ただし、効果には個人差があります。
ペットシーツや猫砂に使用される「ゼオライト」という成分は、臭いを低減するために使用されています。
私の大好きなロイヤルカナンでは、「ゼオライト」をフードに混ぜちゃっているものがあります。
ドライフードなら、低分子プロテインシリーズ各種、アミノペプチドフォーミュラ、スキンサポート、スキンケア、消化器サポートシリーズ
ウェットフードなら、低分子プロテイン、満腹感サポート、セレクトプロテインチキン&ライス
などなどです。
ウンチの臭いにお困りならば、
フードに詳しいスタッフ(例えばフードアドバイザー的なスタッフ)がいる病院などで相談してみて下さい。

もしも、あなたが、愛犬のウンチのにおいにお困りならば、フードに含まれる成分を一度検討してみてください。
糖質・たんぱく質・脂質が消化不良を起こしているウンチは、臭いが強くなる傾向があります。
ウンチの検査をしてもらって、消化不良便なら、消化性が高くなるように工夫されたフードが良いです。
ウンチの臭いを低減させるような成分が含まれているフードも良いでしょう。
ただし、効果には個人差があります。
ペットシーツや猫砂に使用される「ゼオライト」という成分は、臭いを低減するために使用されています。
私の大好きなロイヤルカナンでは、「ゼオライト」をフードに混ぜちゃっているものがあります。
ドライフードなら、低分子プロテインシリーズ各種、アミノペプチドフォーミュラ、スキンサポート、スキンケア、消化器サポートシリーズ
ウェットフードなら、低分子プロテイン、満腹感サポート、セレクトプロテインチキン&ライス
などなどです。
ウンチの臭いにお困りならば、
フードに詳しいスタッフ(例えばフードアドバイザー的なスタッフ)がいる病院などで相談してみて下さい。

- 2018-12-03 :
- フード、おやつ
ヘルスニュートリションスペシャリテとフード売れ筋ランキングの紹介
こんにちは。獣医師寺地です。
突然ですが、ロイヤルカナンのヘルスニュートリションラーニングをご存知ですか?
https://hnlp-s.jp/index.htm
ヘルスは「健康」とか「衛生」とかって意味です。
ニュートリションは「栄養」とか「栄養物の働き」なんて意味です。
これは、大手ペットフードメーカーのロイヤルカナンが提供しているサービスす。
ウェブ上で無料で犬猫の健康に必要な知識を楽しく学べ、お手軽ですが、かなり本格的です。
初級編・上級編をすべてクリアした方には、「ヘルスニュートリションスペシャリテ」という称号が与えられ、
その栄誉をたたえて、素敵な特典がいろいろいただけます。
ぜひ挑戦してみてください。
さて、実は私も挑戦してみて、犬猫両方のスペシャリステの称号を頂きました。
そんな私から、当院でのロイヤルカナンフード売れ筋ランキングを紹介します。
犬1位 体重減量療法食(満腹感サポートシリーズ)
犬2位 食物アレルギー療法食(アミノぺプチフォーミュラ・セレクトプロテインシリーズ)
犬3位 避妊去勢後向けの総合栄養食(ニュータードケア)
犬4位 中高齢向けの総合栄養食(エイジングケア)
犬5位 皮膚疾患対策フード(スキンサポート、スキンケアプラス成犬用)
わんちゃんは肥満や食物アレルギー、皮膚トラブルでお困りの方が多いです。
猫1位 尿石症療法食(pHコントロールシリーズ)
猫2位 体重減量療法食(満腹感サポートシリーズ)
猫3位 慢性腎臓病療法食(腎臓サポートシリーズ)
猫4位 シニア向け総合栄養食(エイジングケアシリーズ)
猫5位 避妊去勢後向けの総合栄養食(メールケアおよびフィーメールケア)
にゃんちゃんは尿石症、肥満、腎臓病でお困りの方が多いです。
私は、病気治療の補助として療法食はとても有効だと思っています。
また、健康だけどそれを維持するために、高品質な総合栄養食を与える事は、とても良いことと思っています。
ちょっと紹介でした。
突然ですが、ロイヤルカナンのヘルスニュートリションラーニングをご存知ですか?
https://hnlp-s.jp/index.htm
ヘルスは「健康」とか「衛生」とかって意味です。
ニュートリションは「栄養」とか「栄養物の働き」なんて意味です。
これは、大手ペットフードメーカーのロイヤルカナンが提供しているサービスす。
ウェブ上で無料で犬猫の健康に必要な知識を楽しく学べ、お手軽ですが、かなり本格的です。
初級編・上級編をすべてクリアした方には、「ヘルスニュートリションスペシャリテ」という称号が与えられ、
その栄誉をたたえて、素敵な特典がいろいろいただけます。
ぜひ挑戦してみてください。
さて、実は私も挑戦してみて、犬猫両方のスペシャリステの称号を頂きました。
そんな私から、当院でのロイヤルカナンフード売れ筋ランキングを紹介します。
犬1位 体重減量療法食(満腹感サポートシリーズ)
犬2位 食物アレルギー療法食(アミノぺプチフォーミュラ・セレクトプロテインシリーズ)
犬3位 避妊去勢後向けの総合栄養食(ニュータードケア)
犬4位 中高齢向けの総合栄養食(エイジングケア)
犬5位 皮膚疾患対策フード(スキンサポート、スキンケアプラス成犬用)
わんちゃんは肥満や食物アレルギー、皮膚トラブルでお困りの方が多いです。
猫1位 尿石症療法食(pHコントロールシリーズ)
猫2位 体重減量療法食(満腹感サポートシリーズ)
猫3位 慢性腎臓病療法食(腎臓サポートシリーズ)
猫4位 シニア向け総合栄養食(エイジングケアシリーズ)
猫5位 避妊去勢後向けの総合栄養食(メールケアおよびフィーメールケア)
にゃんちゃんは尿石症、肥満、腎臓病でお困りの方が多いです。
私は、病気治療の補助として療法食はとても有効だと思っています。
また、健康だけどそれを維持するために、高品質な総合栄養食を与える事は、とても良いことと思っています。
ちょっと紹介でした。