- 2021-02-03 :
- フード、おやつ
ペットフードのグレインフリー、グルテンフリーの是非?
たまに飼主様から、穀物(グレイン)やグルテンってどうなの?犬猫の体に良くないの?と質問されます。
飼い主様が犬猫の健康について不安を感じていることの一つと思います。
インターネット検索すると、グレインやグルテンは犬猫の健康にとって否定的な意見での記事の方が多く見受けられます。
中には、不必要に飼主様の不安をあおっているんじゃないかなと思うような記事もあります。
穀物(グレイン)とグルテンは、実際に犬猫に健康被害を起こす食材なのでしょうか?与えてはいけないのでしょうか?
グレインやグルテンを含むフードと含まないフード、
どちらがより多く市場に出回っているかと言ったら、
ペットショップや量販店を見る限りでは前者の方が多く陳列されています。
となると、グレインやグルテンを含むフードの方が、より多く消費されているのでしょう。
もし本当に、穀物やグルテンが犬猫に即効性でも蓄積性でも健康被害をおよぼす成分だとしたら、
広く知られることになり、グレインフリーフード、グルテンフリーフードが多く陳列されるはずです。
そして、日々診療をしていて、グレインとグルテンが原因だと疑うような症例は、多くありません。
むしろ、ほとんど無いと言っても過言ではないでしょう。
穀物やグルテンを犬猫に与えることに関して賛否両論ありますが、出自のしっかりとした記事を参考にするのが一番良いと思います。
実績あるペットフード会社や犬猫の栄養学の研究者など、出自が信頼できる記事は大いに参考にして良いと思います。
あまり聞いたことないペットフードメーカーや、個人の感想的なものはあまり参考にしない方がよろしいかと思います。
さて、グルテンは確かに消化しにくいタンパク質ですが、グルテンは悪いばかりの成分ではありません。
グルテンは「グルアジン」と「グルテニング」という2種類のタンパク質が水と反応してできるもので、粘着性や弾力性といった性質があります。
パン、うどん、ラーメン、ビザなどの「もちもち感」や「コシ」は、これらの特性からなるものです。
私たちは日々その食感を楽しんでいます。
またセミドライフード、セミモイストフード、半生フードと言われるタイプのフードには、
その「もちもち感」を生み出すために、グルテンが使われている場合が多いです。
(粘着性や弾力性があるので、歯垢が付着しやすそうなイメージがあります。デンタルケアをしっかり!)
グルテンは小麦・大麦・ライ麦などの麦類に含まれており、麦類ではない穀類(グレイン)すなわち米やトウモロコシには基本的にグルテンは含まれていません。
穀物(グレイン)には、その胚芽やふすま(外皮)には、ビタミン類や必須脂肪酸、抗酸化成分、食物繊維、ビタミン類が豊富に含まれています。
小麦グルテンは、良質なたんぱく質です。もし、腎臓病の患者さんならば、リンの多い動物性蛋白よりもリンの少ない植物性蛋白を摂取するのが望ましいです。イオウも少ないので室内飼育の犬猫だと便臭が軽減されることにつながることにもなります。
信頼と実績のあるペットフード会社は、ペットフードの研究や加工技術の開発に力を注いでいます。
(私が信用している)ある研究によると、消化性を高めるべく適切に加工された穀物やグルテンは、消化率が90%以上となり、加工されていない豚肉よりも高い消化性となるそうです。
穀物とグルテンを含むフードを犬猫に与える是非について、食物アレルギーや不耐性のないことを前提に、私個人の結論なのですが、
信頼と実績のあるペットフード会社で、適切に加工されたグレインやグルテンを含むペットフードは安心して与えることができます。
そうでないもの(自宅調理や不適切な加工)はたくさんは与えない方が無難でしょう。
実際にはそのフードに含まれるグレインやグルテンが適切な加工をされているかどうかは、
消費者には知る由がありません。
有名メーカーのペットフードならば、まずは安心しても良いと思います。
文責 獣医師 寺地基浩
飼い主様が犬猫の健康について不安を感じていることの一つと思います。
インターネット検索すると、グレインやグルテンは犬猫の健康にとって否定的な意見での記事の方が多く見受けられます。
中には、不必要に飼主様の不安をあおっているんじゃないかなと思うような記事もあります。
穀物(グレイン)とグルテンは、実際に犬猫に健康被害を起こす食材なのでしょうか?与えてはいけないのでしょうか?
グレインやグルテンを含むフードと含まないフード、
どちらがより多く市場に出回っているかと言ったら、
ペットショップや量販店を見る限りでは前者の方が多く陳列されています。
となると、グレインやグルテンを含むフードの方が、より多く消費されているのでしょう。
もし本当に、穀物やグルテンが犬猫に即効性でも蓄積性でも健康被害をおよぼす成分だとしたら、
広く知られることになり、グレインフリーフード、グルテンフリーフードが多く陳列されるはずです。
そして、日々診療をしていて、グレインとグルテンが原因だと疑うような症例は、多くありません。
むしろ、ほとんど無いと言っても過言ではないでしょう。
穀物やグルテンを犬猫に与えることに関して賛否両論ありますが、出自のしっかりとした記事を参考にするのが一番良いと思います。
実績あるペットフード会社や犬猫の栄養学の研究者など、出自が信頼できる記事は大いに参考にして良いと思います。
あまり聞いたことないペットフードメーカーや、個人の感想的なものはあまり参考にしない方がよろしいかと思います。
さて、グルテンは確かに消化しにくいタンパク質ですが、グルテンは悪いばかりの成分ではありません。
グルテンは「グルアジン」と「グルテニング」という2種類のタンパク質が水と反応してできるもので、粘着性や弾力性といった性質があります。
パン、うどん、ラーメン、ビザなどの「もちもち感」や「コシ」は、これらの特性からなるものです。
私たちは日々その食感を楽しんでいます。
またセミドライフード、セミモイストフード、半生フードと言われるタイプのフードには、
その「もちもち感」を生み出すために、グルテンが使われている場合が多いです。
(粘着性や弾力性があるので、歯垢が付着しやすそうなイメージがあります。デンタルケアをしっかり!)
グルテンは小麦・大麦・ライ麦などの麦類に含まれており、麦類ではない穀類(グレイン)すなわち米やトウモロコシには基本的にグルテンは含まれていません。
穀物(グレイン)には、その胚芽やふすま(外皮)には、ビタミン類や必須脂肪酸、抗酸化成分、食物繊維、ビタミン類が豊富に含まれています。
小麦グルテンは、良質なたんぱく質です。もし、腎臓病の患者さんならば、リンの多い動物性蛋白よりもリンの少ない植物性蛋白を摂取するのが望ましいです。イオウも少ないので室内飼育の犬猫だと便臭が軽減されることにつながることにもなります。
信頼と実績のあるペットフード会社は、ペットフードの研究や加工技術の開発に力を注いでいます。
(私が信用している)ある研究によると、消化性を高めるべく適切に加工された穀物やグルテンは、消化率が90%以上となり、加工されていない豚肉よりも高い消化性となるそうです。
穀物とグルテンを含むフードを犬猫に与える是非について、食物アレルギーや不耐性のないことを前提に、私個人の結論なのですが、
信頼と実績のあるペットフード会社で、適切に加工されたグレインやグルテンを含むペットフードは安心して与えることができます。
そうでないもの(自宅調理や不適切な加工)はたくさんは与えない方が無難でしょう。
実際にはそのフードに含まれるグレインやグルテンが適切な加工をされているかどうかは、
消費者には知る由がありません。
有名メーカーのペットフードならば、まずは安心しても良いと思います。
文責 獣医師 寺地基浩
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